女勇者アイリの大冒険 ~女神と勇者のHな英雄譚~【エロCGは非3D】

女勇者アイリの大冒険 ~女神と勇者のHな英雄譚~【エロCGは非3D】

「う、うぅ」

頭が裂けるような痛さと共に常闇から抜け出すと、一面真白い部屋のベッドに横たわる自分がいた。

少しのアルコール臭と清潔を体現したような部屋で、すぐに俺は病院だということに気づいた。

「気分はどうだい」 ベッドのすぐ隣にいたが声を掛けられて初めてその男の存在に気づいた。

どうやら俺の身を心配しているような口振りであることから、その男とは初対面であったが悪い奴ではなさそうだ。

男が続けて言った―「良いニュースと悪いニュースがある」

「どっちから聞きたい?」

“急に何を言い出すんだコイツは”と心の中でつぶやいたが、つぶやきとは裏腹にその男の答えが気になる自分がもどかしく感じた。

「良いニュースを」

「ぱーぷるきっすから女勇者アイリの大冒険 ~女神と勇者のHな英雄譚~が発売された」

それを聞いて、全身の筋肉が膨張と収縮をはじめ、さらには冷や汗も頬を伝った。いわゆる”ゾクッ”という緊張感がはしった。

「ツクールでもウルフでもない、SMILE GAME BUILDERというツールで作られた全く新しいビジュアルのRPGだ」

女勇者アイリの大冒険 ~女神と勇者のHな英雄譚~
マイクラ風ポリゴン!初めて見たときはリアルにワクワクした
ドヴェルグ砂漠
ダンジョンは一人称で探索する3Dマップ。砂漠ステージなのでだだっ広い!
ボスバトル
ドヴェルグ砂漠のボス。回復持ちで攻撃力が高い! 全滅を余儀なくされたが、めちゃくちゃ強いっていう訳でもない丁度いい難易度。

「どうだい?」ヌッと顔を近づけ自信ありげに訪ねてきた。

ツクールゲーに顕著に現れることだが、親の顔よりも見慣れたグラフィックやエフェクト、そして効果音…

戦闘は基本的に攻撃連打、要所要所で回復するだけ。そんなRPGなぞ、ゲームとはいえ酷く退屈なもんだ。

だがっ、これは違う!システム的にはツクールっぽくはあるのだが、戦闘バランスは良く出来ているし、ダンジョンに散りばめられた宝箱やダンジョン制覇報酬とかのハクスラ要素は俺にドンピシャではあるが…っ!

なによりも良いのはグラフィックだ!

世間で販売されているゲーム(FPSは特に)に対して、「グラフィックだけ良くなっていくな」とか「システム面の進化はねぇのかよ」とか、そんなことを言っている奴が多い。俺も実際そいつらの一人だった。

だが、グラフィックが一新しただけでこんなにもゲームに息吹を与えるとは思わなかった…

「気に入ってもらえたようで良かったよ」手を揉みながら男が言った。

「俺も久々に心躍ったよ、ありがとう」

「でも…えっと…ところで、このゲームの..エロシーンなんだが…」

―「悪いニュースです」

「エロイベントを見るためにはゲージを溜めて売春すればいいのだけど、どうにも溜まりづらい」

エロ目的で買うユーザーのことを軽視したのか、それとも開発チームはテストプレイせずにリリースしたのかねぇ? ―慰める意味を含んだ愚痴を代弁してくれた。

刹那、その瞬間ハッと気づいたことがあった。「そういえば風俗宿があっただろ!?」

「ノー。ダメです。風俗はある程度ストーリーが進んでからじゃあないと」

「今や、課金で強くなる時代だ。”地道にやる”って気概の奴自体少数派になりつつあるいま。どれだけのプレイヤーにそんな時間があると?」

「ですから、ダメです。風俗宿で働きたいのであればストーリーを進めてください。それがメーカーの出した答えです」

うるせぇッッ! カッとなった俺は男の頬めがけて殴り、どうしようもなく行き場のない売春欲を抑えたまま病室をあとにした。

「手のかかる奴だ」―殴られた頬をさすりながら男が言った。

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